Libxcrypt パッケージは、パスワードに対する一方向のハッシュ処理を行う最新ライブラリを提供します。
Libxcrypt をコンパイルするための準備をします。
./configure --prefix=/usr                \
            --enable-hashes=strong,glibc \
            --enable-obsolete-api=no     \
            --disable-static             \
            --disable-failure-tokens
        configure オプションの意味
--enable-hashes=strong,glibc
            
                安全なユースケースに対して推奨される強力なハッシュアルゴリズムを用いてビルドを行います。 このハッシュアルゴリズムは
                Glibc による従来の libcrypt
                と互換性があります。
              
--enable-obsolete-api=no
            古い API 関数を無効にします。 最新の Linux システムをソースからビルドする際には不要なものです。
--disable-failure-tokens
            failure token 機能を無効にします。 これは、特定プラットフォームにおいて、古くからあるハッシュライブラリとの互換性を保つために必要となります。 ただし Glibc ベースの Linux システムでは不要なものです。 it.
パッケージをコンパイルします。
make
ビルド結果をテストする場合は以下を実行します。
make check
パッケージをインストールします。
make install
![[注記]](../images/note.png) 
          上に示した手順では、古い API 関数を無効にしました。 このようにしても、ソースからコンパイルしてインストールしたパッケージ類は、実行時にそのライブラリにリンクされるものは一つもありません。 ただし、バイナリでのみ提供されている特定のアプリケーションが、その関数ライブラリへのリンクを行い、そこでは ABI バージョン 1 を必要としています。 そういったバイナリのみで提供されているアプリケーションの利用においてその関数を必要とするか、あるいは LSB への準拠を必要とする場合には、以下のコマンドを使って本パッケージをもう一度ビルドしてください。
make distclean
./configure --prefix=/usr                \
            --enable-hashes=strong,glibc \
            --enable-obsolete-api=glibc  \
            --disable-static             \
            --disable-failure-tokens
make
cp -av --remove-destination .libs/libcrypt.so.1* /usr/lib