v. LFS と各種標準

LFS の構成は出来る限り Linux の各種標準に従うようにしています。 主な標準は以下のものです。

LFS の構築にあたっては LSB に適合していることを確認するテスト (certifications tests) を一からクリアしていくように構築することも可能です。 ただし LFS ブックの範囲外にあるパッケージ類を追加しなければ実現できません。 そのような追加パッケージ類については、おおむね BLFS にて導入手順を説明しています。

LFS 提供のパッケージで LSB 要求に従うもの

LSB コア:

Bash, Bc, Binutils, Coreutils, Diffutils, File, Findutils, Gawk, GCC, Gettext, Glibc, Grep, Gzip, M4, Man-DB, Procps, Psmisc, Sed, Shadow, Systemd, Tar, Util-linux, Zlib

LSB デスクトップ:

なし

LSB 言語:

Perl

LSB 画像処理:

なし

LSB Gtk3、LSB グラフィックス (試用):

なし

BLFS 提供のパッケージで LSB 要求に従うもの

LSB コア:

At, Batch (At の一部), BLFS Bash Startup Files, Cpio, Ed, Fcrontab, LSB-Tools, NSPR, NSS, PAM, Pax, Sendmail (または Postfix または Exim), Time

LSB デスクトップ:

Alsa, ATK, Cairo, Desktop-file-utils, Freetype, Fontconfig, Gdk-pixbuf, Glib2, GLU, Icon-naming-utils, Libjpeg-turbo, Libxml2, Mesa, Pango, Xdg-utils, Xorg

LSB 言語:

Libxml2, Libxslt

LSB 画像処理:

CUPS, Cups-filters, Ghostscript, SANE

LSB Gtk3、LSB グラフィックス (試用):

GTK+3

LFS, BLFS で提供しない、あるいはオプションで提供されているコンポーネントで LSB 要求に従うもの

LSB コア:

install_initd, libcrypt.so.1 (LFS の Libxcrypt パッケージにおける任意実施の手順により提供), libncurses.so.5 (LFS の Ncurses パッケージにおける任意実施の手順により提供), libncursesw.so.5 (ただし libncursesw.so.6 は LFS の Ncurses パッケージにより提供)

LSB デスクトップ:

libgdk-x11-2.0.so (ただし libgdk-3.so は BLFS GTK+-3 パッケージが提供), libgtk-x11-2.0.so (ただし libgtk-3.solibgtk-4.so はBLFS GTK+-3 と GTK-4 パッケージが提供), libpng12.so (ただし libpng16.so は BLFS Libpng パッケージが提供), libQt*.so.4 (ただし libQt6*.so.6 は BLFS Qt6 パッケージが提供), libtiff.so.4 (ただし libtiff.so.6 は BLFS Libtiff パッケージが提供)

LSB 言語:

/usr/bin/python (LSB は Python2 を要求しているが LFS と BLFS は Python3 のみを提供)

LSB 画像処理:

なし

LSB Gtk3、LSB グラフィックス (試用):

libpng15.so (ただし libpng16.so は BLFS Libpng パッケージが提供)