8.26. Libcap-2.72

Libcap パッケージは、Linux カーネルにおいて利用される POSIX 1003.1e 機能へのユーザー空間からのインターフェースを実装します。 この機能は、強力な root 権限機能を他の権限へと分散します。

概算ビルド時間: 0.1 SBU 以下
必要ディスク容量: 2.9 MB

8.26.1. Libcap のインストール

スタティックライブラリをインストールしないようにします。

sed -i '/install -m.*STA/d' libcap/Makefile

パッケージをコンパイルします。

make prefix=/usr lib=lib

make オプションの意味

lib=lib

このパラメーターは x86_64 においてライブラリを /usr/lib64 ではなく /usr/lib にインストールするようにします。 x86 においては何も効果はありません。

ビルド結果をテストする場合は以下を実行します。

make test

パッケージをインストールします。

make prefix=/usr lib=lib install

8.26.2. Libcap の構成

インストールプログラム: capsh, getcap, getpcaps, setcap
インストールライブラリ: libcap.so, libpsx.so

概略説明

capsh

拡張属性サポートについて制御するためのシェルラッパー。

getcap

ファイルの拡張属性を検査します。

getpcaps

指定されたプロセスの拡張属性を表示します。

setcap

ファイルの拡張属性を設定します。

libcap

POSIX 1003.1e 拡張属性を制御するライブラリ関数を提供します。

libpsx

pthread ライブラリに関しての syscalls に対する POSIX セマンティックス対応の関数を提供します。