NSPR-4.35

NSPR の概要

Netscape Portable Runtime (NSPR) は、プラットフォームには依存せず、システムレベルの libc に似た API 関数を提供します。

[注記]

注記

LFS や依存パッケージが本ブックに示す最新安定バージョンでなかった場合には、BLFS 開発版においては、パッケージのビルドや処理実行が適切に行われないことがあります。

パッケージ情報

NSPR のインストール

以下のコマンドを実行して NSPR をビルドします。

cd nspr &&

sed -ri '/^RELEASE/s/^/#/' pr/src/misc/Makefile.in &&
sed -i 's#$(LIBRARY) ##'   config/rules.mk         &&

./configure --prefix=/usr   \
            --with-mozilla  \
            --with-pthreads \
            $([ $(uname -m) = x86_64 ] && echo --enable-64bit) &&
make

The test suite is designed for testing changes to nss or nspr and is not particularly useful for checking a released version (e.g. it needs to be run on a non-optimized build with both nss and nspr directories existing alongside each other). For further details, see the Editor Notes for nss at https://wiki.linuxfromscratch.org/blfs/wiki/nss

root ユーザーになって以下を実行します。

make install

コマンド説明

sed -ri '/^RELEASE/s/^/#/' pr/src/misc/Makefile.in: これは不要なスクリプト 2 つをインストールしないようにします。

sed -i 's#$(LIBRARY) ##' config/rules.mk: これはスタティックライブラリをインストールしないようにします。

--with-mozilla: このパラメーターは Mozilla サポート機能を追加します。 (Mozilla 関連ソフトウェアをビルドし、ライブラリをリンクしたい場合に必要です。)

--with-pthreads: システムにインストールされている pthreads ライブラリを利用することを指定します。

--enable-64bit: この --enable-64bit パラメーターは、x86_64 システム上にて configure コマンドを実行した際に pthread サポートが無効であることを示す警告が発生するのを防ぐものです。 32 ビットシステムではこの指定は意味がないため [ $(uname -m) = x86_64 ] という確認を行っています。

パッケージ構成

インストールプログラム: nspr-config
インストールライブラリ: libnspr4.so, libplc4.so, libplds4.so
インストールディレクトリ: /usr/include/nspr

概略説明

nspr-config

NSPR を利用する他のパッケージに対して、コンパイラーとリンカーのオプションを提供します。

libnspr4.so

contains functions that provide platform independence for non-GUI operating system facilities such as threads, thread synchronization, normal file and network I/O, interval timing and calendar time, basic memory management and shared library linking

libplc4.so

libnspr5 により提供される多くの機能を実装した関数を含みます。

libplds4.so

データ構造を提供する関数を含みます。