at-3.2.5

at の概要

at パッケージは、ジョブの遅延実行やバッチ処理実行を提供します。 これは Linux Standards Base (LSB) に適合するために必要なものです。

[注記]

注記

LFS や依存パッケージが本ブックに示す最新安定バージョンでなかった場合には、BLFS 開発版においては、パッケージのビルドや処理実行が適切に行われないことがあります。

パッケージ情報

at の依存パッケージ

必須

An MTA

任意

Linux-PAM-1.5.3

at のインストール

at のビルドにあたっては、まず root ユーザーになって atd グループおよびユーザーを生成します。 これは atd デーモンを実行するためのものです。

groupadd -g 17 atd                                                  &&
useradd -d /dev/null -c "atd daemon" -g atd -s /bin/false -u 17 atd

以下のコマンドを実行して at をビルドします。

./configure --with-daemon_username=atd        \
            --with-daemon_groupname=atd       \
            SENDMAIL=/usr/sbin/sendmail       \
            --with-jobdir=/var/spool/atjobs   \
            --with-atspool=/var/spool/atspool \
            --with-systemdsystemunitdir=/lib/systemd/system &&
make -j1

ビルド結果をテストする場合は make test を実行します。

root ユーザーになって以下を実行します。

make install docdir=/usr/share/doc/at-3.2.5 \
             atdocdir=/usr/share/doc/at-3.2.5

at の設定

設定ファイル

/etc/at.allow/etc/at.deny により、at 経由でのジョブ実行やバッチ処理は誰に許可されるかなどを設定します。

Linux PAM Configuration

If At has been built with Linux PAM support, you need to create a PAM configuration file, to get it working correctly with BLFS.

Issue the following commands as the root user to create the configuration file for Linux PAM:

cat > /etc/pam.d/atd << "EOF"
# Begin /etc/pam.d/atd

auth     required pam_unix.so
account  required pam_unix.so
password required pam_unix.so
session  required pam_unix.so

# End /etc/pam.d/atd
EOF

Systemd ユニット

既にインストールされた systemd ユニットによりシステム起動時に atd デーモンが起動するようにします。 root ユーザーになって以下を実行します。

systemctl enable atd

パッケージ構成

インストールプログラム: at, atd, atq (シンボリックリンク), atrm (シンボリックリンク), atrun, batch
インストールライブラリ: なし
インストールディレクトリ: /usr/share/doc/at-3.2.5

概略説明

at

遅延実行ジョブをキューに溜めたり、検証や削除を行ったりします。

atd

遅延実行ジョブとしてキューに溜められたものを実行するデーモン。

atq

lists the user's pending jobs, or all jobs, if superuser

atrm

deletes jobs, identified by their job number

atrun

遅延実行ジョブを実行します。

batch

システムのロードレベルが許容されている場合に、コマンドを実行するスクリプトです。