Boost は、公開レビューされている、移植性に優れたフリーの C++ ソースライブラリです。 ライブラリには、線形計算、擬似乱数生成、マルチスレッド、画像イメージ処理、正規表現、ユニットテストなどが含まれます。
LFS や依存パッケージが本ブックに示す最新安定バージョンでなかった場合には、BLFS 開発版においては、パッケージのビルドや処理実行が適切に行われないことがあります。
ダウンロード (HTTP): https://boostorg.jfrog.io/artifactory/main/release/1.84.0/source/boost_1_84_0.tar.bz2
ダウンロード MD5 sum: 9dcd632441e4da04a461082ebbafd337
ダウンロードサイズ: 117 MB
必要ディスク容量: 1.1 GB (インストールサイズは 199 MB)
概算ビルド時間: 1.7 SBU (parallelism=4; テスト実施時はさらに 0.1 SBU)
本パッケージは、複数ジョブ実行による並行ビルドが可能です。 以下の手順において <N>
はそのジョブ数を表わします。 Boost を以下のコマンドの実行によりビルドします。
./bootstrap.sh --prefix=/usr --with-python=python3 &&
./b2 stage -j<N>
threading=multi link=shared
Boost.Build の縮退テストを実施するには pushd tools/build/test; python3 test_all.py; popd を実行します。 With python-3.11.x all 169 tests should pass. With Python-3.12.1, 7 tests fail for undetermined reasons.
各ライブラリの縮退テストをすべて実施するには pushd status;
../b2; popd を実行します。 失敗するテストが多少あります。 そのテストには処理時間が相当
(-j4 指定でも 119 SBU 以上) かかり、ディスク消費も 46 GB は必要になります。 実施する際には
-jN
スイッチを必ず指定して高速化を図るようにしてください。
Boost installs many versioned directories in /usr/lib/cmake. If a
new version of Boost is
installed over a previous version, the older cmake directories
need to be explicitly removed. To do this, run as the
root
user:
rm -rf /usr/lib/cmake/[Bb]oost*
before installing the new version.
root
ユーザーになって以下を実行します。
./b2 install threading=multi link=shared
threading=multi
:
このパラメーターは、マルチスレッドサポートを含めて Boost
をビルドすることを指示します。
link=shared
:
このパラメーターは共有ライブラリのみを生成するようにします。 ただし libboost_exception と
libboost_test_exec_monitor はスタティックライブラリを生成します。
スタティックライブラリは通常は必要がありません。 Boost
を利用するプログラムは、たいていはヘッダーファイルを単に指定するだけです。
もしスタティックライブラリを必要とするなら、このパラメーターを取り除いてください。
--with-python=python3
: This
switch ensures Python3 is used if Python2 is installed.
-jN
: This switch may be added to the
b2 command lines, to
run up to N processes in parallel.