Tar パッケージは tar アーカイブの生成を行うとともに、アーカイブ操作に関する多くの処理を提供します。 Tar はすでに生成されているアーカイブからファイルを抽出したり、ファイルを追加したりします。 あるいはすでに保存されているファイルを更新したり一覧を表示したりします。
Tar をコンパイルするための準備をします。
FORCE_UNSAFE_CONFIGURE=1 \ ./configure --prefix=/usr
configure オプションの意味
FORCE_UNSAFE_CONFIGURE=1
このオプションは、mknod
に対するテストを
root
ユーザーにて実行するようにします。
一般にこのテストを root
ユーザーで実行することは危険なこととされますが、ここでは部分的にビルドしたシステムでテストするものであるため、オーバーライドすることで支障はありません。
パッケージをコンパイルします。
make
コンパイル結果をテストするために以下を実行します。
make check
Tar のテスト時間は、システムが有するマルチコアに応じて明らかに少なくて済みます。 そのようにするためには、上のコマンドに TESTSUITEFLAGS=-j<N> を加えます。 例えば -j4 を指定すると、テスト時間は 70% 以上減少させることができます。
テストの 1 つ capabilities: binary store/restore は、LFS が selinux を含んでいないため、実行に失敗します。 ただし LFS ビルドに利用するファイルシステム上において、ホストカーネルが拡張属性またはセキュリティラベルをサポートしていない場合、このテストはスキップされます。
パッケージをインストールします。
make install make -C doc install-html docdir=/usr/share/doc/tar-1.35