8.45. Autoconf-2.71

Autoconf パッケージは、ソースコードを自動的に設定するシェルスクリプトの生成を行うプログラムを提供します。

概算ビルド時間: 0.1 SBU 以下 (テスト込みで約 6.0 SBU)
必要ディスク容量: 24 MB

8.45.1. Autoconf のインストール

bash-5.2 以降が起因となるテストの不具合をここで修正します。

sed -e 's/SECONDS|/&SHLVL|/'               \
    -e '/BASH_ARGV=/a\        /^SHLVL=/ d' \
    -i.orig tests/local.at

Autoconf をコンパイルするための準備をします。

./configure --prefix=/usr

パッケージをコンパイルします。

make

ビルド結果をテストするには、以下を実行します。

make check
[注記]

注記

マルチコアのシステム上で autoconf のテストをすると、その処理時間は大幅に減ります。 実行する際には、上のコマンドに TESTSUITEFLAGS=-j<N> を加えます。 例えば -j4 を指定するとテスト時間は 6 割以上減ります。

パッケージをインストールします。

make install

8.45.2. Autoconf の構成

インストールプログラム: autoconf, autoheader, autom4te, autoreconf, autoscan, autoupdate, ifnames
インストールディレクトリ: /usr/share/autoconf

概略説明

autoconf

ソースコードを提供するソフトウェアパッケージを自動的に設定する (configure する) シェルスクリプトを生成します。 これにより数多くの Unix 互換システムへの適用を可能とします。 生成される設定 (configure) スクリプトは独立して動作します。 つまりこれを実行するにあたっては autoconf プログラムを必要としません。

autoheader

C言語の #define 文を configure が利用するためのテンプレートファイルを生成するツール。

autom4te

M4 マクロプロセッサーに対するラッパー。

autoreconf

autoconfautomake のテンプレートファイルが変更された時に、自動的に autoconfautoheaderaclocalautomakegettextizelibtoolize を無駄なく適正な順で実行します。

autoscan

ソフトウェアパッケージに対する configure.in ファイルの生成をサポートします。 ディレクトリツリー内のソースファイルを調査して、共通的な可搬性に関わる問題を見出します。 そして configure.scan ファイルを生成して、そのパッケージの configure.in ファイルの雛形として提供します。

autoupdate

configure.in ファイルにおいて、かつての古い autoconf マクロが利用されている場合に、それを新しいマクロに変更します。

ifnames

ソフトウェアパッケージにおける configure.in ファイルの記述作成をサポートします。 これはそのパッケージが利用する C プリプロセッサーの条件ディレクティブの識別子を出力します。 可搬性を考慮した構築ができている場合は、本プログラムが configure スクリプトにおいて何をチェックするべきかを決定してくれます。 また autoscan によって生成された configure.in ファイルでの過不足を調整する働きもします。