6.5. Coreutils-9.3

Coreutils パッケージは、あらゆるオペレーティングシステムが必要とする基本的なユーティリティプログラムを提供します。

概算ビルド時間: 0.3 SBU
必要ディスク容量: 168 MB

6.5.1. Coreutils のインストール

Coreutils をコンパイルするための準備をします。

./configure --prefix=/usr                     \
            --host=$LFS_TGT                   \
            --build=$(build-aux/config.guess) \
            --enable-install-program=hostname \
            --enable-no-install-program=kill,uptime \
            gl_cv_macro_MB_CUR_MAX_good=y

configure オプションの意味

--enable-install-program=hostname

このオプションは hostname プログラムを生成しインストールすることを指示します。 このプログラムはデフォルトでは生成されません。 そしてこれは Perl のテストスイートを実行するのに必要となります。

gl_cv_macro_MB_CUR_MAX_good=y

このパッケージが提供する gnulib のコピーが、クロスコンパイルの失敗を引き起こす可能性があるため、それを回避するためにこの指定が必要になります。

パッケージをコンパイルします。

make

パッケージをインストールします。

make DESTDIR=$LFS install

プログラムを、最終的に期待されるディレクトリに移動させます。 この一時的環境にとっては必要なことではありませんが、これを実施するのは、実行モジュールの場所をハードコーディングしているプログラムがあるからです。

mv -v $LFS/usr/bin/chroot              $LFS/usr/sbin
mkdir -pv $LFS/usr/share/man/man8
mv -v $LFS/usr/share/man/man1/chroot.1 $LFS/usr/share/man/man8/chroot.8
sed -i 's/"1"/"8"/'                    $LFS/usr/share/man/man8/chroot.8

本パッケージの詳細は 「Coreutils の構成」を参照してください。